それでは〜オカザえもんと一緒編 後半〜を始めます。
場所を移動しまして、我々一行が訪れましたのは基礎生物研究所の大学連携バイオバックアッププロジェクトです。
早速、スタッフR.Kに伝えてもらいましょう。
【R.Kの興奮レポート】
ガラス状ってなんだ?そして大腸菌ってすごい!
今回お邪魔した基礎生物研究所では、大学連携バイオバックアッププロジェクトも見学させてもらいました。
大学連携バイオバックアッププロジェクトとは、2011に起った東日本大震災で数多くの研究資料が失われてしまったことときっかけに、今後大規模な災害が起きた場合にも貴重な資料を守るため立ち上がったプロジェクトです。ここで保管されるのは、主に全国の研究者の方々がもっている生き物のDNAだそうです。(詳しくは、http://www.nibb.ac.jp/ibbp/)
その全国から送られてくる貴重な資料は、液体窒素を使って凍結させて保存しています。
サンプルを液体窒素の中に入れて急速に温度を下げることで、結晶化させずにガラス状に凍らせる。
そうすることで、細胞を傷つけることなく保存し再生できるということでした。
「ガラスって結晶化してないでしょっ」←ガラスは結晶でできてないの!?
解説をしてくれた先生の一言で、急に気になってしまったガラスは結晶じゃない問題。
理解できずにいると、こんな蛇足な質問にも丁寧に答えていただき、ガラスは液体状態のままが個体となっているものであるということが分かりました。知らなかったー。
と、こんなふうにして凍結保存ができるタンクがたくさん保管されているのですが、なんとこのタンクには、約130万個のサンプルを入れることができるそうです。
ガラス状への関心と保管できる数に驚きつつ、次の部屋へ。
ここで気になったのは大腸菌をコピーする機械、その名もマイクログリッド。
生物資料(DNAなど)をくっつけた大腸菌が入ったケースを用意して、そのケースと同じ数だけの針がある剣山みたいなものをちょいっとつけて、空の同様のケースに剣山の先についた大腸菌を移せば、コピーの出来上がり!!!
ってこんな風にして複製が可能なの!?そしてなぜ大腸菌を使うの??
こんな疑問にも先生方は答えてくれました。
それによると、大腸菌は、それだけでどんどん自分で増えていくことができるものらしく、そこに1個でもサンプルのDNAがくっつけば一緒に増えていくことできるんだそう。
大腸菌ってすごい!!
おなかの中にいるだけだと思っていたので、こんな風に活躍していると知り驚きました。ここで、大腸菌の力を借りながら、全国から送られてきたサンプルを増やして保管していくんですね。
ちなみに、この施設は入室制限があり普段は顔認証で特定の人しか入ることができないそうです。貴重な体験が出来ました!
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プロジェクトセンターを後にして、次は渡辺英治先生の研究所に伺いました。
それではスタッフM.Kのレポートです。
【スタッフM.Kの興奮レポート】
メダカとミジンコ
メダカとヒトの視覚系研究をされている渡辺先生。
研究室にはたくさんのメダカがいました。
なんでも、メダカは警戒心が強く、外の景色が変わるとみんなで群れになって水槽の底近くに集まり、慣れてくると自由に動きまわるのだそう。
この日も朝から水槽に移動さていたとのこと。
そんな渡辺先生が見せてくださったのは「メダカじゃらし」。
なんて良い響きの道具でしょう。
これは割り箸とてぐすと先端にちいさなビーズ等がついています。
このビーズの動きが、メダカのエサとなるミジンコの動きに似ているのだそう。
なのでこれを見たメダカはその動きに反応し、後を追ってきます。
研究用なのは分かっていますが、このメダカと遊んでいる感覚。
楽しいです。
そして先生のお話を聞いていると、エサとなるミジンコに驚きの事実が!
なんでも、ミジンコは通常、メスしかいないそうなのです。
メスが単独で、自分と同じクローンを産んでいくのでメスばかりになるそうですが、
住んでいる環境に異常(乾燥などによって水が干やがるなど)が起り、生存危機が迫った時にオスを産み、交配するらしい。
その卵は通常のものよりも強く、たとえ水が干涸びたとしても生き残り、再び水に満たされた時にきちんと孵化するそうです。
なんとも驚きです!知らなかった、この事実。
加えて、ミジンコって私たちが見慣れている図鑑などの写真は横向きだそうで、目が左右にあるイメージですが、実際は一つしかなく、正面から見るとかなり恐ろしい形相をしているらしい。
メダカに話を戻しますと、メダカは記憶力が抜群に良いらしく、一度見たものはたいてい覚えてしまうそうです。
なので、実験で使えるのは一度きり。
奥の部屋にはリタイアしたメダカの水槽がありました。
実験が終わってからの1、2年はこの水槽の中でのんびりと過ごすそうです。
そして、メダカは何より視力が良い!
サルよりも視力が良く、おそらくあらゆる生物の中でもダントツで良いらしい。
だからこそ、渡辺先生の研究でもメダカを対象としているそうです。
たくさんの研究を垣間見ることができ、オカザえもんを始め、私たちスタッフも
大変貴重な体験となりました!
温かく迎えてくださったスタッフの方々、そして研究の説明をしてくださった研究員の方々、
本当にありがとうございました!
たくさんの方への感謝の気持ちを胸に、だもんで岡崎!!第三弾を終わりにします。
次回のだもんで岡崎!!もお楽しみに!
(M.K)